地域による時給の違い
同じ業種の仕事でも、地域によって給与に差が出ます。一般的に都市部では時給が高く、地方では時給が安くなります。
都道府県別に平均時給をみてみましょう。やはり一番高いのは東京都です。平均時給は1,033円です。同じ関東エリアでも群馬県は896円と、170円もの差が見られます。関西に目を移すと、一番高いのが大阪の970円、低いのは和歌山県の813円です。関東エリアのほうが関西エリアよりも時給が高い傾向にあるのがみてとれる結果です。
ちなみに最低賃金だと東京は907円なのに対して、大阪は858円。東北をみてみると、岩手で695円、北海道は764円。沖縄は693円。最低賃金をみると、地域による時給の格差がよく分かります。
もちろん地域によって物価の差もあるので、一概に時給が高ければ良い生活ができるというわけでもありません。(平均時給は平成26年、最低賃金は平成27年度のもの)
職種別の差
さらに職種別に違いをみてみましょう。資格がある職種のバイトほど、時給は高い傾向があります。当然といえば当然ですね。
関東エリアの場合、薬剤師の平均時給はなんと2,166円、看護時・准看護士だと1,570円、歯科衛生士だと1,248円です。
関西エリアだと同じ薬剤師でも2,013円と少し下がりますが、それでも他の職種に比べると時給が高いです。専門職、特に医療関係の分野は資格を取るのも大変なので、自由が高い傾向にあります。
一方、サービス業に目を移すとどうでしょうか。東京都24区内の場合、飲食系のアルバイトは1,000円前後が平均です。一方、北海道の札幌をみてみると700円台後半から800円台、高くても900円というのが相場です。同じ職種でも、都内と地方都市ではこれだけの差が見られます。
全国の平均時給は1,068円(2011年時点)
全国平均をみると自分の収入が安くて驚く人もいるかもしれませんが、これは上位と下位の時給の差のせいです。先ほど上げた飲食店は、職種別に時給ランキングを出すと下位になります。全国平均だと899円。
ちなみに職種別の全国平均1位は医療・福祉関係で1,622円です。飲食店と平均時給を比べると、723円もあります。この差があるので、時給が安い職種の人からみると、平均時給はずいぶん高く感じられてしまいます。
飲食業は時給が低い業種なのですが、飲食業やサービス業の給与は上昇傾向にあります。人手不足がその背景にあるようです。
この増加の幅も、地域によって差があるので一概にはいえませんが、給与が頭打ちなわけではないので、これからの時給増加にきたいしたいところです。